Ⅰ 前年度の移動等円滑化取組計画書の内容の実施状況

(1)移動等円滑化に関する措置の実施状況

① 航空機を公共交通移動等円滑化基準に適合させるために必要な措置

対象となる航空機 現行計画の内容(計画対象期間及び事業の主な内容) 前年度の実施状況
機材の更新 今後導入される航空機については、引き続き、移動等円滑化基準に適合したものを導入していく。 全機が公共交通移動等円滑化基準省令に適合済みで、新たな機材の導入はなし。

② 航空機を使用した役務の提供の方法に関し法第八条第二項及び第三項の主務省令で定める基準を遵守するために必要な措置

対策 現行計画の内容(計画対象期間及び事業の主な内容) 前年度の実施状況
情報提供ツールの円滑な利用 「旅客に周知すべき安全情報に関する一般指針」に沿った情報の提供を円滑に行うために、ブリーフィングカードの更新を行ったところであるが、確実な実行のための周知・訓練などを反復して行う。 周知・訓練を継続的に実施した結果、実務においてもご案内が円滑になった。
乗降時の円滑な運用 旅客案内を行う機材の種類が増えたため、運用面での標準化の手順を作成。また、旅客が機内へ搭乗する際の円滑化を図るための訓練を実施。(福岡空港) 訓練において機材ごとの対応方法を確認、円滑に搭乗いただける状態の維持に取り組んだ。その結果、使用頻度の低い機材を利用するときでも、円滑な接遇が可能となった。

③ 高齢者、障害者等が公共交通機関を利用して移動するために必要となる乗降についての介助、旅客施設における誘導その他の支援

対策 現行計画の内容(計画対象期間及び事業の主な内容) 前年度の実施状況
中部国際空港における車椅子利用者の動線の改善 中部国際空港では、車椅子利用者(WHCR)は到着後の動線に階層移動があるため、その解消に向け、空港会社と対策協議を継続実施する。(令和3年度) 協議を継続して問題の解消への方法を探る一方で、適宜、PBLを利用するなどして、お客様のご負担を軽減する対策を実施。
車椅子受け入れの充実 サービス介助セミナーの実施やオンライン講座を受講するなどで、接遇方法を習得・改善し、オペレーション能力を向上させ、受け入れ態勢の充実を図る。(令和3年度~) 選抜された職員が、外部団体が実施する各種オンライン講座を受講し、受講した内容を社内で共有することで、職員全体の接遇の理解を深め、実践に役立てた。また、接遇訓練の訓練資料の変更を行い、全国の職員へ新たに周知、訓練を実施することで、接遇能力の向上を果たした。
支援器具の導入 タブレット端末を活用し、利用の際のわかりやすいご案内に役立てる。指さしスライドなど、言語が不自由なお客様、多言語にも対応できるユニバーサル化を推進する。(令和3年度~) お客様へのご案内ツールとしてタブレットを活用し、これまでコミュニケーションを取ることに苦労していたお客様へのご案内が改善された。

④ 高齢者、障害者等が公共交通機関を利用して移動するために必要となる情報の提供

対策 現行計画の内容(計画対象期間及び事業の主な内容) 前年度の実施状況
ウェブサイトの充実 引き続き、利用者のニーズに応じて改善を図っていく。 必要な情報をウェブサイト上のお知らせ欄にて適時提供。またウェブサイト(予約フロー)でアイコンなどを使用して視認性の向上を図り、文言を統一するなどして一貫した説明を心がけ分かりにくさの軽減に努めた。
点字による案内 視覚障害者の利便性向上のため、安全のしおりや機内のご案内の点字版の作成に向けて、具体的な内容などを検証する。(令和3年度~4年度) 部内に作成に向けてプロジェクトチームを発足させ、検証を実施した。
アナウンス技術の向上 空港および客室でのアナウンスについて、継続して技術の向上を図っていく。客室のアナウンスマニュアルを改定し、より分かりやすい案内を推進する。(令和3年度~) 新規入社の職員への導入訓練時において、アナウンス訓練の時間をこれまでよりも多く割くことで、技術の強化を図った。
タブレット端末の活用 タブレット端末を活用し、利用の際のわかりやすいご案内に役立てる。(令和3年度~) タブレット端末をご案内の際に活用する過程で、お客様からのフィードバックを取り入れ、内容の改善を図ることで、業務により役立てることができた。客室本部主導で様々なお客様への対応を示したユニバーサルガイドを作成、各部署に波及させ、技術向上を図った。特に情報弱者の方への配慮やコロナ禍における対応などについて、重視した。 指さし会話集を多言語で用意したり、デジタルによる案内も充実させたりして、案内の強化を図った。

⑤ 移動等円滑化を図るために必要な教育訓練

対策 現行計画の内容(計画対象期間及び事業の主な内容) 前年度の実施状況
接遇研修プログラムを取り入れた研修の実施 空港職員及び客室乗務員に対する研修については、国土交通省が定める交通事業者向け接遇研修プログラムを取り入れた訓練内容に基づき、積極的に技術の向上を図る。(令和3年度~) 訓練実施者が率先してプログラムに習熟し、全職員への波及を図り、新たに全職員向け接遇訓練資料を発行し、サービス内容を改善した。
サービス介助セミナーの実施 空港職員および客室乗務員だけでなく、間接部門の社員も対象としたサービス介助セミナーを実施する。(令和3年度) コロナ禍における接触機会の回避の影響などで実地での研修は見送り、代わりに外部団体が実施する各種オンライン講座を受講することで、バリアフリーへの理解を深めた。
当事者を招聘した講座の実施 上記セミナーにおいて、当事者・関係者を招聘した講座も実施する。(令和3年度) コロナ禍における接触機会の回避の影響などで実地での研修は見送り、代わりに外部団体が実施する各種オンライン講座を受講することで、バリアフリーへの理解を深めた。
障害者の接遇に関する民間資格の取得促進 サービス介助士などの資格取得や障害当事者研修受講などに係る経費を会社が補助する制度を継続する。(令和3年度~) 資格の取得までは至ってないが、講座受講を通じて、新たな知識を得る事ができた。この知識を空港スタッフへ訓練を通じて教育した。
社内報の活用 全社員を対象とした社内報でバリアフリーへの啓蒙を図っていく。 ユニバーサルガイドを社内で展開し、バリアフリーの意識造成を図った。

⑥ 高齢者、障害者等が高齢者障害者等用施設等を円滑に利用するために必要となる適正な配慮についての航空機の利用者に対する広報活動及び啓発活動

対策 現行計画の内容(計画対象期間及び事業の主な内容) 前年度の実施状況

該当なし

(2)移動等円滑化の促進を達成するために(1)と併せて講ずべき措置の実施状況

  • コロナ禍における運航便数の減少もあり、設備運用に余裕ができたため、利便性の高い搭乗口、スポットを利用できるような調整を行い、お客様の負担の軽減を図った。

(3)報告書の公表方法

自社ウェブサイトに掲載。


(4)その他



Ⅱ 航空機の移動等円滑化の達成状況(令和4年3月31日現在)

事業の用に供している航空機数:19機
公共交通移動等円滑化基準省令に適合した航空機数:19機
客席数が30以上の航空機数:19機
可動式ひじ掛けのある航空機数:19機
運航情報提供設備を備えた航空機数:19機
客席数が60以上の航空機数:19機
車椅子を備えた航空機数:19機
通路が2以上の航空機数:0機
障害者対応型便所を備えた航空機数:0機



Ⅲ 高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行規則第6条の2で定める要件に関する事項

(1)過去3年度における1年度当たりの平均の輸送人員が1000万人以上である。
(2)過去3年度における1年度当たりの平均の輸送人員が100万人以上1000万人未満であり、かつ、以下のいずれかに該当する。
① 中小企業者でない。
② 大企業者である公共交通事業者等が自社の株式を50%以上所有しているか、又は自社に対し50%以上出資している中小企業者である。


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